東海カーボン 技術と信頼で未来に答えを

製品の安定供給

考え方

事業・顧客特性と基本的な考え方

当社グループは、企業を対象顧客とするB to B(Business to Business)の素材メーカーとして、産業や生活に欠かせないさまざまなものの原料や部材、製造工程で使われる製品を提供しています。
お客様の業種業態は多岐にわたり、自動車関連、鉄鋼関連、電子部品関連、農産業機械関連、リチウムイオン電池関連と、幅広い分野で当社製品が使われています。また当社グループは、日本国内はもちろん、アジア、北米、欧州に事業を展開しており、売上高の7割以上を海外が占めています。原料や部材は、お客様の日々の生産活動の起点となる要素です。また、当社はカーボンブラックや黒鉛電極等、市場シェアの高い製品を多く有しています。したがって、高品質の製品を安定供給し続けることが最も基本的な責任であると認識しています。また、お客様のサプライチェーンに連なる企業として、各種法令・社会規範の遵守はもちろんのこと、製造工程での環境負荷低減に継続的に努めていきます。

取り組み

工場の分散化と需要地生産

【工場の分散化、需要地生産】

アジアでの生産をベースにしていた当社グループは、1990年代から事業地域をグローバル市場へと拡大。2004年に中国でカーボンブラック工場を開設、2005年にドイツの黒鉛電極メーカーTOKAI ERFTCARBON GmbHを買収、2014年にカナダのカーボンブラックメーカーCancarb Limitedを買収する等、生産拠点を各地へ増やしてきました。さらに2017年から2018年にかけて、北米拠点を黒鉛電極、カーボンブラックそれぞれの事業で獲得。これにより、両事業ともグローバルプレーヤーとして需要地に近いところでの生産・販売を実現し、お客様のもとへ高品質の製品を安定的に供給できる体制としています。

【原料の調達】

カーボンブラック製品の主原料は、タール蒸留工程で得られるクレオソート油のほか、石油精製の際の残渣油から得られるFCCボトム油やエチレンボトム油です。当社ではそれら原料をタール蒸留会社や石油精製・石油化学会社から調達しています。また、電極製品の主原料は、タール蒸留もしくは石油精製工程で生産される特殊なニードルコークスとコールタールピッチです。これらの調達先もタール蒸留会社・石油精製会社です。
カーボンブラック・電極ともに、世界の原料サプライヤーが限られています。したがって、原料を安定的に調達し、製品を安定供給することが、お客様を含むすべてのステークホルダーに対する当社の責任であると考えています。お取引先と緊密な関係を構築して、ともに成長し、ともに成果を出すことで、経済への貢献をしていきます。
カーボンブラック原料油、電極の主原料であるニードルコークスともに、製品の需要増に対して供給がタイトになっています。カーボンブラック原料油については、必要量、価格、品種のバランスを見極めながらサプライヤーを選定しています。
ニードルコークスについては現在、日・米・欧の生産拠点がそれぞれ現地調達しています。安定調達の観点から、将来的には3拠点の集中購買も視野に入れ、グループ全体での最適な購買体制を構築していきます。

品質管理

お客様にご満足いただける製品を提供するために、当社グループでは、設計段階から、原材料調達、製造、物流、販売に至るプロセスにおいて、徹底した品質管理に努めています。原料・副資材の受け入れから製造の各工程、出荷のそれぞれで厳しい基準を設けて検査を実施しています。安全・安心な製品を提供し続けることで、お客様との「信頼の絆」を強めていくことを目指します。品質管理の基盤として、国内の全製造拠点で国際品質規格であるISO9001認証を取得しています。各事業部および各事業場がISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを確立し、顧客満足度を継続的に改善する活動を行っています。この活動のもと、各プロセスでPDCA(Plan-Do-Check-Action)のサイクルを日々繰り返しながら、お客様にご満足いただける品質をつくり込んでいきます。また、品質マネジメントシステムの有効性に関する評価や意見交換を定期的に行う等、事業部と事業場が一体となって品質管理に取り組んでいます。

顧客満足の追求

製品の機能や環境特性の向上を目指して絶え間ない技術開発が進む中、素材に対するお客様の要望も年々高度化・多様化しています。既存の製品や技術だけでは応えることが難しいお客様の個別ニーズに対しては、お客様と共同で研究開発に取り組みます。
お客様の製品や事業を深く理解し、産業にイノベーションを起こし得る素材の可能性を追求し続けることで、お客様の期待に応え、さらなる顧客満足の向上を目指しています。

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