2019年業績サマリー2020年方針2020年は鉄鋼メーカーの在庫調整局面で、顧客の電極過剰在庫は年の前半に解消される見通しです。世界経済の先行きが不透明であるものの、中長期的には黒鉛電極の需要は増えていくと見込んでいます。環境負荷低減につながる電気炉でのスクラップリサイクルを継続的に支えられるよう、当社は設備のリニューアル投資の継続による安定供給維持と、電極原単位低減に代表される品質向上を目指します。製造コストについても、日・米・ドイツの3極における最適生産体制確立、多種多様な原材料の使用等による削減を見込んでいます。2019年後半からの米中景気後退と過剰在庫を抱えた顧客の買い控えという環境下、当社は適正な採算確保に努めたものの、販売数量では苦戦を余儀なくされ、売上高と営業利益が前期比で落ち込みました。一方で、設備のリニューアル投資については積極的に進めました。安定したキャッシュフローの継続とさらなる品質・生産性の向上を目指します。事業の概況黒鉛電極事業機会とリスク機会●環境負荷低減に優位な電気炉による鉄鋼生産の増加●中国のスクラップ発生量の増加による電気炉需要●インド等における鉄鋼生産増量プロジェクト業績推移と見通し電極事業部長榎谷 謙士コストダウンに注力して市場競争力をさらに高めます2020見通し2018201723,6101,354102,07556,04065,9008,000201991,31739,388営業利益売上高(年)(百万円)060,00030,00090,000120,000(百万円)040,00020,00060,00080,000● 顧客の在庫過多および欧州経済減速、米中貿易摩擦長期化の影響等により、販売数量が前期比で減少●売価は前期比で上昇(ROS43.1%)リスク●世界景気減速による粗鋼生産の落ち込み●新興勢の技術力キャッチアップ24東海カーボン アニュアルレポート 2019
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