常務執行役員開発戦略本部長福田 敏昭責任者メッセージコア技術を多様な分野に応用当社は、日本の炭素生産のパイオニアとして100年超の歴史を持っています。顧客の期待と信頼に応えるべく品質改善と生産技術向上に努め、世界最大の直径32インチという太物電極の開発にも他社に先駆けて成功しました。当社の強みは、高温を自在に扱える熱処理技術と、粉からブロックに至る幅広い形態の生産技術、そして総合カーボンメーカーとして培った技術経験値にあります。こうしたコア技術を成長の見込める業際領域に展開し、強みのある新素材や機能部材を開発することで、炭素の新たな可能性を切り開いています。グローバルな技術連携と人材育成事業のさらなる発展のために、より的確で充実した研究開発投資と人材育成が必要と考えています。「応用開発」では、日・米・欧・アジアの各生産拠点間の技術連携によるシナジー最大化を図ります。一方「創成開発」では、自動車、省エネルギー・環境分野に関連する新規機能部材の開発に注力している中で、人材基盤のさらなる強化が必要だと考えています。大学や研究機関への出向、学会参加を通して、グローバルな事業舞台で活躍できる技術人材を継続して育成していきます。産官学との共同研究開発を推進当社は、社外組織との共同開発にも積極的に取り組んでいます。さまざまな企業や研究機関からの引き合いを受けて、互いが成長し得ると判断した複数の案件に現在進行形で挑戦しています。例えば、負極材の事業化や水性カーボンブラックの製品化は、これまでの代表的な成果です。今後も、次世代を担う機能性部材の開発等で負極材事業に続く新たな事業化を目指しています。カーボンブラック製造技術焼結摩擦材製造技術SiC粉製造技術SiC焼結技術(発熱体製造技術)工業炉製造技術負極材製造技術ペーパー摩擦材製造技術等方性黒鉛製造技術Solid SiC製造技術ファーネスカーボンブラック製造技術CVD SiC技術導入水性カーボンブラック製造技術サーマルカーボンブラック製造技術レジンモールド摩擦材製造技術負極材事業工業炉及び関連製品事業摩擦材事業ファインカーボン事業黒鉛電極事業カーボンブラック事業ピッチコークス製造技術電極製造技術モールド材製造技術ブラシ材製造技術技術研鑽と人材育成を続けることで「技術の東海」を継承し、社会の要求に応える製品開発を進めます。保有技術の系譜事業の概況/研究開発32東海カーボン アニュアルレポート 2018
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