東海カーボン株式会社 アニュアルレポート 2018
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業績概況と見通し2018年は、売上高が前期比60.8%増の76,926百万円、営業利益が前期比54.8%増の10,629百万円と、収益が大きく改善しました。その主な要因は、過去数年にわたるメーカー各社の生産能力圧縮等によってカーボンブラックの需給が世界的に引き締まったこと、中国のカーボンブラックメーカーが同国内の環境規制強化によって後退したことです。また、原料油価格上昇に伴う販売価格改定も売上拡大の一因となりました。2019年からは、2018年9月に連結子会社化した北米拠点、Tokai Carbon CB社が通期で業績に寄与します。これに加え、需給がひっ迫する北米市場で、環境対策コストも勘案したマージン適正化を進めることで、売上高・営業利益ともに増加する見通しです。今後、タイヤ・ゴム製品メーカーに対して、非アジア市場も含めたグローバルな供給体制を整備します。同時に、各拠点の技術シナジーによって品質と生産性を高めることで、収益基盤の安定化を進めます。日本、アジア北米Tokai Carbon CB Ltd.所在地:本社 テキサス州フォートワース、 工場 テキサス州ボージャー、    ビッグスプリング、    ルイジアナ州アディス取得価額:373億円生産能力:440千トン/年連結貢献:2018年9月から連結業績に貢献北米では、カーボンブラック需要が堅調に伸びる一方、生産については環境規制の強化を受けて工場新設等による増産が事実上困難となっており、今後、市場の需給ギャップのプラス幅が拡大していくと予想されます。そうした中、当社は北米最大のカーボンブラックメーカーであるSid Richardson Carbon, Ltd.(現Tokai Carbon CB Ltd.)を2018年9月に買収しました。同社を加えたことで、当社グループの年間生産能力は497千トンから937千トンへと倍増します。今後、グループとしての融合を進めつつ、生産・技術の両面でシナジーを生み出していきます。カーボンブラックのグローバル供給体制業績推移と見通し参入障壁の高い北米カーボンブラック市場で最大の工場を獲得北米のカーボンブラック需給バランス■ 需要■ 生産※当社推定値2013201620191,5001,6001,7001,8001.900(千トン)(年)2019見通し2018201747,8286,86876,92610,431112,80013,300営業利益売上高(年)0(百万円)060,00030,00090,000120,000(百万円)10,0005,00015,00020,000※1 2019年の営業利益見通しは内部調整を加味しない数値です。※2 2018年の営業利益は2019年3月末時点における遡及修正後の数値です。25東海カーボン アニュアルレポート 2018ビジョンと戦略サステナビリティ報告財務報告資料編事業報告

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